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Japan Blog

中小企業

アジアの経済回復における Google の役割

机で作業している女性の画像。

1921 年に奈良県で創業したヤマヤは、100 年先も靴下産業を日本に残していきたいという思いから、環境負荷の低い素材を使用し地球に優しい商品作りを行ってきました。奈良県でも 4 月から徐々に新型コロナウイルス感染者が増え、従業員の健康と安全を第一に考えたオーナーの野村さんは、悩みながらも店舗を 2 ヶ月ほど休業することを決断をしました。厳しい状況下で従業員の雇用を守るためにも、オンラインに注力し、Google の電話サポートなども受けながらオンラインストアの売上を伸ばすことができました。

実は、このような事例は日本だけでなく、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた世界各地で見受けられました。家族経営の小さなビジネスから中規模のビジネスまで、あらゆる業種が創意工夫を重ねてこの難局を乗り切ろうとしています。経済の再開に伴い、私たちもアジア太平洋地域の多くのビジネスの回復、および成功に貢献するために、継続的なサポートを提供すると同時に、新型コロナウイルス感染症によってインパクトを受けた人たちを支援していきたいと考えています。

今後は、以下の 3 つの分野での支援に注力していく予定です:

  • 中小企業へのサポートを拡大
  • デジタルスキルのトレーニングプログラムを無償で提供
  • 地域社会や経済が回復できるような支援プログラムを実施

中小企業へのサポートを拡大

6 月 27 日は、国連の中小企業デーでした。Google はこれからも、アジア太平洋地域における中小企業のみなさまのお役に立てるようなツールやサポートを優先して提供していきます。

  • 変化するトレンドに適応しながら事業戦略を再考するために、リテール版トレンドクエリでは、現在伸びている検索クエリを確認することができます。家具の通販サイトの FLYMEe 様は、新型コロナウイルス感染症が拡大し始めた際、市況の変化を見極めるため広告の出稿も抑制しました。しかし、Google トレンド等のツールを活用して家具に関する検索量が増加していることを捉え、売上を伸ばすことに成功しました。
  • 生活者インサイトを理解するためのデータやレポートを共有。日本では、3 月に感染拡大が始まってから、Google トレンドを活用した検索動向から見える生活者のインサイトをThink with Google で共有してきました。今後も、時勢に合わせて役立つインサイトをお届けします。
  • 多様な収益方法による YouTube クリエイターへの支援。 チャンネル メンバーシップ などの多様な収益化方法を通して、日本でも Kuzuha Channel など、多くのクリエイターの方を支援しています。
  • 地域回復をサポートできるようなアプリ機能を更新。例えば、Google Pay(インドで最初に開発された製品)を拡大してシンガポールの地元のビジネスやレストランを宣伝したり、人材採用アプリKormo(バングラデシュとインドネシアで開発)にリモートの仕事や面接が行える機能を追加しました。
  • Google マップで感染症拡大に伴うビジネス情報の更新を見やすく更新Google マップの画面上部でテイクアウトやデリバリーを行っているレストランを探すことができるフィルターを導入したり、お店の一時閉鎖や一時的な営業時間の変更を感染症拡大に伴う情報変更として見やすくしました。
  • 3 億 4,000 万ドルのグローバルコミットメントこの一環として、アジア太平洋地域 の中小企業が広告クレジットを引き続き利用できるようにします。

今後も、幅広いツールやプラットフォームを通してサポートを提供していく予定です。その中でも、私たちがもっとも重要であると信じているのは、デジタルスキルの向上です。

デジタルスキルのトレーニングプログラムを無償で提供

今年初めに Grow with Google のデジタルトレーニングコースを全てオンラインに移行した後、コースを受講する人々の数は急速に増え、オーストラリアだけでも 300 %増加しました。そして、これは一時的な変化ではありません。仕事、教育、ヘルスケア、その他のサービスのオンラインが大規模で行われており、デジタルスキルは人々の生活やキャリアにとってさらに重要になってきています。

2015 年以降、Grow with Googleプログラムを通じて、APAC では 5,000 万人へのトレーニング実施してきました。我々は、これまでに学んだことを基に、取り組みを拡大し、トレーニングプログラムを地域全体のより大きな経済回復計画の一部に貢献したいと思います。

台湾では、デジタルタレントエクスプロレーションプログラムの立ち上げを支援し、学生やその他の求職者と、才能を求めている企業をつないでいきます。インドネシアでは、人々が仕事でクラウドツールを活用できるよう、何千ものトレーニングセッションと奨学金を提供しています。韓国では、政府の支援を得て、開発者向けの Changoo プログラムを拡大しています。また、インド東南アジアパキスタンでは、スタートアップ企業のリソースを共有し、社会問題や経済問題の解決に取り組む創設者のために Google for Startups アクセラレータプログラムを開催しています。

地域社会や経済が回復できるような支援プログラムを実施

多くの人が感染症拡大による経済的な影響を受けましたが、APAC を含む世界中で図らずも定着している不平等や課題を強調させることにもなりました。、インターネットが生み出す機会を全地域が平等にアクセスできるよう、私たちはこの課題に取り組んでいきます。

今週、Google.org からの資金と ASEAN からの支援を受けて、アジア財団は、東南アジアにおいて疎外されたコミュニティの 20 万人にスキルトレーニングを提供する新しいプログラム発表しました。このパートナーシップは、以前行われた Youth Business International のアジア内 16 か国の企業をサポートするための Google.org の助成金、そして Women Will の取り組みに基づいて構築されています。今後数か月にわたって、デジタルインクルージョンを促進し、地域全体に仕事と機会をより広く広げるための施策をさらに展開していく予定です。

新型コロナウイルス感染症後の世界

感染症拡大前の日常生活への復帰には時間が掛かりますが、新しい生活様式を取り入れた形で、経済の再開は順調に進んでいます。アジア各国が迅速な対応を主導したように、この後の世界をリードするチャンスがあると思います。私たちは、地域の人々やコミュニティが復旧と再建を築くためのサポートと支援を続けてまいります。