デベロッパー交流会(第2回) ─ Vol.1
国内の第一線で活躍されているウェブアプリケーション開発者をお招きし、Googleエンジニアと直接意見交換をしていただくデベロッパー交流会の第2回目を開催しました。今回のテーマは「Google マップ とGoogle Maps API 」です。
多くの人にとって馴染みの深いこともあり、今回は技術的な話に加えて、地図そのものの存在意義を問いかける深いディスカッションとなりました。ブログだけでは伝えきれない交流会の様子は映像にてご覧ください。
なお、デベロッパー交流会(第2回)は4回に分けて掲載します。更新をいち早く知りたい方はデベロッパー交流会グループ にご登録ください。
ゲスト(50音順)
安藤 幸央 さん
Java、Web3D、OpenGL、3DCG の情報源となるウェブページを運営。「Life Hack PRESS」誌ではGoogleのサービス全般ついての特集記事を記すなど、Googleのサービスに明るい方です。
石川 初 さん
ランドスケープアーキテクト。設計事務所に勤務し、外部空間のデザイン・設計のに携わる。仕事と趣味の両方で、日々、GPS機器やデジタル地図を使いながら、地図と実世界の関係について考えている方です。
小山 文彦 さん
ウェブコンサルティングとインターネットサービスの開発に取り組む株式会社ゴーガ代表取締役。doodle、高速.jp、Serendiなどの開発に関わった経験があり、GISサイトを連携させるGISGW発起人でもあります。
古籏 一浩 さん
長野県在住のテクニカルライター。「Google Maps API逆引きクイックリファレンス -WEB2.0対応」(毎日コミュニケーションズ)、「Ajaxライブラリリファレンス」(ビー・エヌ・エヌ新社) など多数の著書があります。
※本人のご要望により後姿でのお写真となっています。
元永 二郎 さん
フリーランスのエンジニア。ウェブを中心にさまざまなプロジェクトで開発を担当。2003年にBlog+位置情報の(当時としては)先行的なプロジェクト Urban Landscape Search Engine に参加。その後プライベートなプロジェクトでも地図・位置情報を日々研究中とのことです。
Googler
石原 直樹
デベロッパー交流会 司会
ビジネス プロダクト マネージャー
ジェームス マクギル
ソフトウェア エンジニア
南野 朋之
ソフトウェア エンジニア
クリス アテナシオ
ソフトウェア エンジニア
あなたにとってマップ(地図)とは何ですか?
小山さん:
私は子供のころから地図が大好きでした。しばしば地図帳を使って地名を探す遊びをしていました。いまでも、海外に行くときはその国の地図を買って楽しんでいます。最近は携帯電話で気軽に位置情報が取得できるようになったので、地図以上に「位置」が好きになっています。
元永さん:
私にとって、地図は世界を認識するための道具の1つです。世の中にはいろいろな地図がありますが、それらの地図には作った人や会社の認識が反映されています。その異なる背景を考えながら地図を見ることで、自分の世界が広がる気がします。
古籏さん:
私にとっては、地図は人の歴史の積み重ねです。もしGoogleマップに10年前、20年前の地図が残せたら、街の変遷や自然の変化がよくわかるはずです。
石川さん:
私も元永さんと似た考えです。地図は世界に接近する道具ですね。ある地域のさまざまな地図を見比べることにより、新たな様相を見出したり、発見することが好きなのです。ですから、ある地域の地図の上にあらゆる情報を表示するように設定し、情報がたくさん表示されることそのものを楽しんだりしています。たとえば、Google Earth でカフェとレストランを全てオンにすると、マンハッタンにはもの凄い数のお店があることがわかります。もちろん、お店を探すという本来の目的とは異なりますがね。
安藤さん:
私は「現実世界の写像」が地図だと思っています。地図を作るというのは、自分の中にもう1つの世界を作ることなのかな、と。
各人の「地図とは何か」という想いがそれぞれ異なるように、地図の使い方や楽しみ方もさまざまなようです。
次回は「Google Maps API」に対する各人の見解とこれを使いこなすためのノウハウをご紹介します。