デベロッパー交流会(第3回) -Vol.3
前回はGoogle Data APIs を活用したアプリケーションを紹介しました。今回はその開発にまつわる苦労話やTipsをお伝えします。
デベロッパー交流会(第3回)は4回に分けて掲載しています。更新をいち早く知りたい方はGoogle Code ディスカッショングループ にご登録ください。
Google Data APIs 苦労話/Tips集
石原:Google Data APIsを使う上で、苦労された点やTipsはありますでしょうか?
櫻吉さん:もっとサンプルコードが公開されていれば楽だったと思います。開発スピードを高めるには、サンプルから必要な箇所を切り出して組み合わせるのが一番です。ドキュメントをきちんと読めば良いのでしょうが、今は英語のドキュメントですよね。やはり言語の壁はどうしてもありますので、なかなか難しいと思います。
岸本:Zend Frameworkでは、Google Data APIsに対応したPHPのライブラリを提供しています。このコミュニティではドキュメントの日本語化にも取り組んでいるため、日本語のドキュメントを見ることができます。
櫻吉さん:Tipsという意味では、JavaScriptで作るならば、FirefoxとFirebugの組み合わせがやはり便利です。ただし、Firefox以外のブラウザに対応させるのは大変ですけれども。
尾藤さん:Tipsではないですが、あえてJavaScriptを使わない、という選択も開発を行う上で必要だと思います。コンシューマ向けのウェブサービスはブックマークされるため、あるいは他のコンテンツからリンクをされてページランクを上げるためにパーマリンクであることも必要であると思うのです。そのためには、古典的な手法ではありますが、コンテンツ間でのページ遷移も必要となります。一方、Ajaxではあまり遷移が発生せず、特定のコンテンツへのパーマリンクもできません。ですから、あえてJavaScriptは使わないという選択肢もあると思うのです。もちろん、これはさまざまなブラウザに対応させるという点でも有利です。
半谷:逆にGmailのような閉じたサービスにとっては、パーマリンクできないAjaxの特性は有用でしょう。認証はもちろんかかっていますが、個々のメールにパーマリンクがあれば、リンクされてしまう可能性もありますから。
増井さん:機能を提供するか、コンテンツを提供するかの違いでAjaxの必要性が変わるのだと思います。Gmailのように機能を提供するサービスではAjaxは操作性も良く便利ですが、コンテンツを提供するサービスではあえてAjaxを使わずにパーマリンクを可能とさせることも1つの選択肢なのだと思います。
Googleへの質問・要望
石原: Google Data APIs、もしくはGoogleへの質問や要望はありますか?
櫻吉さん:Googleドキュメントのスプレッドシートからグラフを取得することはできるのでしょうか?
半谷:現在はできません。グラフの画像データを取得するよりも、数値を取得し、グラフを自ら描画させるほうがニーズにあったグラフが作れるのでは、と思います。
尾藤さん:USのGoogle エンジニアのライフスタイルを教えてもらえますか?
半谷:これは私個人のライフスタイルですが…午前はメールをチェックしつつ、ランチに何を食べるかをチェックします。Googleのマウンテンビュー・オフィスにはランチができるカフェがたくさんあるので、どこへ行くか決める必要があるのです。ランチ後はコーディングや打ち合わせなどを行いつつ、夕食をどこで食べるか検討します。食べてばかりですが、ここに一人前のGooglerになったか否かを見極めるポイントがあるのです。それはランチに文句をつけはじめること。キャンパス内に多数のカフェが点在するGoogleで「また同じメニューだよ」と言えるようになれば、だいぶGoogleに馴染んだと言えるでしょう。
石原:Googleの朝食もポイントです。すごくおいしいけれど、9時ごろまでにいかないと食べられないのです。だから自然と早く出社してしまうのです。当然、早くに出社すれば、仕事もすることになりますが、これが狙いなのかもしれませんね。
最後はGoogle Data APIsとは離れた質問となってしまいましたが、盛り上がった交流会の様子は伝わったでしょうか?
次回は恒例の懇親会の様子をお伝えします。