Google デベロッパー交流会 ( 第 4 回 ) - Vol.1
「Google デベロッパー交流会」 ( 第 4 回 )を開催しました。今回のテーマは「 Google Gears 」です。
今回のデベロッパー交流会は、一般公開形式で開催しました。
6名のパネリストが登壇し、Google Gears を活用したウェブアプリケーションの紹介や、Google Gears を活用する上でコツについて意見交換が行われました。また、会場には、Google 本社から来日中の、グレゴー ホーペ(ソフトウェアエンジニア、Google デベロッパーアドボケイト)とクリス シャルク( Google デベロッパーアドボケイト ) も訪れ、ディスカッションに参加しました。
デベロッパー交流会 ( 第 4 回 ) は4回に分けて掲載します。更新をいち早く知りたい方はデベロッパー交流会グループにご登録ください。
パネリスト ( 50 音順)
安藤 幸央 さん
Java、ウェブ3D、OpenGL、3DCG の情報源となるウェブページを運営。 「 Life Hack PRESS 」 誌で、Google のサービス全般ついての特集記事を記すなど、Google のサービスに造詣が深い方です。
岡崎 隆之 さん
Java エバンジェリスト。次々と生まれる新しいテクノロジーを追いかけながら、セミナーでの講演や雑誌記事・ブログの執筆などの活動をしています。2006 年からは Java エバンジェリストとして各種コミュニティへの参加に力を入れています。
伊藤 千光 さん
ゲーム業界出身の ウェブ プログラマー。フリーで活動するかたわら、「 ウェブOS Goodies」というブログで情報発信をしています。
松尾 貴史 さん
SIOS テクノロジーで行っている学校法人や企業に対しての Google Apps の導入支援業務を通じて、GHeimdall をはじめとした、いくつかのソフトウェアを開発・公開しています。
Googler
石原 直樹 ( いしはら なおき )
デベロッパー交流会 司会
ビジネス プロダクト マネージャー
河内 隆仁 ( こうち たかよし )
ソフトウェアエンジニア
市川 宙 ( いちかわ ひろし )
ソフトウェアエンジニア
石原: レスポンスの良い快適なウェブアプリケーションを作る技術として Google Gears を本日はテーマとして取り上げました。さて、この Google Gears は、パネリストの皆さんにとってどのような技術でしょう?
安藤さん: Google Gears は、これまでのウェブアプリケーションの概念を覆すような大きなパラダイムシフトを引き起こす可能性を秘めた技術だと思います。 Google Gears によってユーザはオンラインなのか、オフラインなのかを意識することは無くなるでしょう。また、これまではネットワーク越しのサービスはレスポンスが悪いという先入観がありましたが、Google Gears はこの考えを大きく変えると思います。さらに、データのアップロードやダウンロードという概念も変わることでしょう。
伊藤さん:Google Gears はウェブアプリケーションの開発の裾野を広げる技術だと思います。これまでのウェブアプリケーションはサーバサイドに多大なリソースを必要としてました。しかし、Google Gears のローカル DB を上手に利用すれば、少ない投資でバリエーションに富んだアプリケーションを作ることができます。初期投資を抑えつつも、広がりのあるサービスを提供できることは、とても大きなメリットですね。
松尾さん:ウェブブラウザ 2.0 といえばいいんでしょうか、私も次世代のウェブブラウザを支える技術として Google Gears を捉えています。
岡崎さん: 私も皆さんの意見に賛成ですね。ブラウザベースのユーザ・エクスペリエンスをより豊かにしてくれるという期待があります。カメラが趣味なのですが、大量の写真データを共有サーバにアップロードするにはかなりの時間がかかってしまいます。これがテレビの予約録画のように、指定した時間に自動的にアップロードしてもらえるようになると、時間の有効活用にもつながり、大変便利ですよね。「デスクトップでバッチ処理」といえばよいでしょうか。
市川:私にとっては、とにかく「おもしろい遊び道具」なんです。Google Gears を使うことで、既存のウェブアプリケーションをオフラインで利用することができますし、 JavaScript だけではできなかったことも簡単にできるので、デベロッパの方によってはおもしろい技術といえますね。
河内:アプリケーションの広がりを支える技術、その一つが Google Gears と言えるでしょうか。
ゲストから、パラダイムシフトという言葉が飛び出すほどの大きな期待が寄せられている Google Gears 。ではどのような使い方があるのでしょうか? 具体的なイメージを得るにはやはり、サンプルアプリケーションを見ることでしょう。次回は Google Gears を使ったサンプルアプリケーションを紹介します。