3D に向けたオープン Web 標準 -O3D の紹介
現在の Web の多くはいまだ 2 次元 (2D) です。しかし、誰の目から見ても、3 次元であるほうが利便性が高く、またわくわくするように楽しいものであることは疑いの余地はありません。
Google Earth や SketchUp のような Google が今まで提供してきた製品を見ていただければ、Google の 3D に対するパッションや夢などは十分にわかっていただけると思います。Google はこのように PC や Mac のデスクトップで実現されているのと同じような 3D での素晴らしい体験を Web の世界でも実現したいと考えています。
日々改良を重ねられ高速化する JavaScript を見ると、ブラウザの中でリッチな 3D アプリケーションを開発するための汎用的な 3D API が今こそ必要になってきたことがわかります。Khronos による高性能な 3D グラフィックのための新しいオープン Web 標準を制定するためのイニシアティブに Google も積極的にかかわっていきたいと考えています。この Google のオープン標準へのサポートについては、3 月末の Google Code Blog (英語) でのアナウンスをご覧ください。
本日は、O3D というプラグインの実装を公開することによって、この活動に対しての最初の目に見える形での貢献をさせていただきます。これはシェーダー技術をベースとした新しいローレベルのグラフィック API であり、Web ブラウザの中で 対話的な 3D アプリケーションの開発を実現します。我々が最初に O3D をスタートした時点で、すでに Web に最適化したモダンな 3D API を開発することを最重要なニーズとして捉えていました。異なるプラットフォームとブラウザで動作し、JavaScript との互換性も高い、そして開発者の方々に高機能アプリケーションを開発するための多くの可能性を与えられるような、そんな API を作りたいと考えていました。O3D はまだかなり初期の段階ですが、早期に公開することによって、ブラウザの中での 3D グラフィックについての公開の議論を皆様と、また Mozilla の Canvas 3D プロジェクトなどとも、進めたいと考えています。また、O3D に対する提案を送信いただくための場 (英語) も用意しています。Web に対する 3D API の機能などについての意見を是非お送りください。
O3D についてもっと詳しく知りたい方は、O3D のサイトに是非お越しください。また、専用のブログや議論用のグループにもご参加ください (残念ながら、どちらも英語です)。5 月 27 日から 28 日にサンフランシスコで開催予定の Google I/O にてもデモなどを行う予定です。日本で開催する Google Developer Day 2009 Japan でも皆さんにデモなどをご覧いただきますので、是非その際などにもご意見をください。