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Japan Blog

セーフティ & セキュリティ

日本における Google のサイバーセキュリティへの取り組み



テクノロジーの発展に伴い、ユーザー、パートナー、企業、政府など、世界中の誰もがデジタル上で安全に過ごせるようにすることは、社会にとって喫緊の課題の一つです。

日本においても、2022 年に観測したサイバー攻撃関連通信数は 2015年と比較して 8.3 倍増加しており、サイバー脅威はより複雑で攻撃的になっています。(※1)一方で、政府の取り組み、サイバーセキュリティへの投資、デジタル人材の育成を組み合わせることで、2030 年にはサイバー犯罪による損失を年間 3.8 兆円削減できるという試算があります。(※2)

Google は、長年にわたり、サイバーセキュリティへの投資を続け、日本を含む世界中の何十億ものユーザーを安全に保護するための方法を進化させてきました。たとえば、日本においても、Gmail のサイバーセキュリティ対策は、データ漏洩などのフィッシング関連のリスクを軽減し年間約 1,305 億円の潜在的損失を防いでいます。Google Chrome のセーフブラウジングは、一日あたり 7,980 万台のデバイスを潜在的に有害なサイトやアプリから保護し、Google Play Protect は 10 億以上のアプリを Android デバイス上で日々スキャンし、1,810 万件のマルウェアのインストールを未然に防いでいます。

サイバーセキュリティ研究拠点の設立

多様なステークホルダーから成り立つインターネットをより安全に保護するためには、関係者間における連携とベストプラクティスの共有が肝要です。そのために、 Google はThreat Analysis GroupGoogle Cloud’s Threat Horizons intelligence reportsMalware Trends reports from VirusTotalProject ZeroMandiantAI red teaming を通してサイバー脅威に関する知見やトレンドを公表していますが、各地域の政府、政策立案者、パートナーと、より緊密な対話を通して知識を共有する必要性も認識しています。

Google は、日本をサイバーセキュリティ研究拠点(Cybersecurity Center of Excellence)として、アジア太平洋 地域のサイバーセキュリティの強化を目指します。この拠点を通して、政府をはじめとする各関係者と連携を強化し、誰もが安全に安心してデジタル上の日常生活を過ごせるための取り組みを推進します。また、アジア太平洋地域全体のサイバーセキュリティ標準の向上と持続可能な成長への貢献を目的に、日本をはじめとするこの地域の教育機関と連携した研究支援やトレーニングプログラムの提供を目指します。

アジア太平洋 地域の企業と組織を支援

Google の慈善事業部門である Google.org は、The Asia Foundation に対して1500 万米ドルを提供し、CyberPeace Institute および Global Cyber Alliance と協力して APAC Cybersecurity Fund を立ち上げます。この取り組みにより、日本をはじめ、バングラデシュ、香港、インド、インドネシア、韓国、マレーシア、パキスタン、フィリピン、シンガポール、スリランカ、タイ、およびベトナムの 13 か国の 30 万の中小企業、非営利団体、および社会的企業のサイバーセキュリティの強化を支援します。

サイバーセキュリティ人材の育成

Google サイバーセキュリティ人材育成プログラムを紹介する動画。
10:25

Google Career Certificates ( グーグル プロフェッショナル認定証 )は、DX を推進するうえで必須となるデジタル人材の育成を促進する Google の認定資格プログラムです。このプログラムは、デジタル領域における実践的な知識と問題解決能力を身につけ、各組織における即戦力となる人材を育成することを目的とし、経歴や学歴を問わずどなたでも受講いただけます。日本では、昨年よりデータアナリティクスのプログラムを提供開始し、受講者の80%以上が、6 か月以内に昇給や新しい仕事の機会など、キャリアにポジティブな影響を与えています。(出典:2022 年 Google Career Certificates 日本の修了者アンケート)

日本において 5 万人以上のサイバーセキュリティ人材の不足が指摘される中(※ 3 )、Google はサイバーセキュリティのプログラムの提供を日本語で開始します。本プログラムは、サイバーセキュリティに関する一般的なリスク、脅威、脆弱性を特定する方法やそれらを軽減するテクニックなど、サイバーセキュリティ分野で即戦力として活躍するためのスキルを習得できます。すべてオンラインで受講でき、最短 6 ヵ月以内で認定証を取得することが可能です。受講料は月額 49 ドルで、Coursera で、本日より受講可能です。なお、日本リスキリングコンソーシアムに新規でご登録いただいた 20,000 名様(先着順)は無料で受講いただけます。プログラムと無料アカウントの詳細はこちらからご覧ください。

Google は今後もこれらの取り組みを通じて、日本およびアジア太平洋地域のサイバーセキュリティに継続的に投資し、政府や関係者とより連携することで、日本のユーザーやビジネスのセキュリティがより堅牢に守られるよう取り組んでまいります。

※ 1 : 総務省 令和5年度版 情報通信白書 サイバーセキュリティ上の脅威の増大
※ 2 : Access Partnership 社:
Economic Impact Report [AIとサイバーセキュリティによる経済効果とGoogle の取り組み
※ 3 :  ISC2:
(ISC)² Cybersecurity Workforce Study