Google 日本語入力をアップデートしました
いよいよ夏の到来を迎え、だんだんと気温も高くなってきました。今年は電力需要が逼迫しており、例年よりも厳しい夏が予想されます。体調を崩さないように十分気をつけてください。
さて、本日 Google 日本語入力をアップデートしましたのでお知らせします。バージョン番号は以下のように更新されます。既に Google 日本語入力をお使いの場合は自動的に更新されますので、そのままお待ちください。
- Windows 版: 1.0.556.0 → 1.1.770.0
- Mac 版: 1.0.556.1 → 1.1.770.1
また、開発版とオープンソース版も、以下のとおりに更新されます。
- Windows 版: 1.1.758.100 → 1.1.773.100
- Mac 版: 1.1.758.101 → 1.1.773.101
- オープンソース版: 1.1.758.102 → 1.1.773.102
今回の更新は以下のとおりです。
Windows/Mac 版共通の変更点
変換機能
- リアルタイム変換機能を追加しました。これは入力中の文字の変換結果をサジェストウィンドウへリアルタイムに表示するもので、デフォルトでは有効となっています。無効にするには、設定ダイアログのサジェスト設定で、「リアルタイム変換を有効にする」のチェックを外してください。
- 「再変換」と「確定取り消し」機能に対応しました。これに伴い、キー割り当てが可能なコマンドに「再変換」と「確定取り消し」が増えました。(対応アプリケーションでのみ動作)
- 変換処理を高速化しました。前回の正式版バージョン 1.0.556.x と比較して 30% 程度速くなっています。
- 変換精度が向上しました。短い単位の入力や固定表現でより良い変換ができるようになっています。
- 「もしかして」機能において誤字がサジェストされる現象を軽減しました。
- サジェスト候補と、変換した際の候補が異なる現象を軽減しました。
- 英単語の候補がサジェストされやすくなりました。例: ぐーぐ → Google
- 助詞から文字入力する場合の操作性を向上させました。
- 例: 名詞の後に「にかく」を入力すると「二画」と「に書く」の両方が候補に出ます。
- 入力できる記号を追加しました。
- 例: 〼「ます」, 〽「うた」, ⁰「うえつき」, ₀「したつき」
- ユニコードのコードポイントから実際の文字に変換する機能を追加しました。
- 例: U+611B → 愛 (現在は日本語のみの変換が行えます。)
- 日付と時刻の変換機能に新しい候補を追加しました。下記の変換が可能となっています。
- 月曜日に「きょう」を変換すると「月曜日」が候補に現れます。
- 12 時 30 分に「いま」を変換すると「12時半」が候補に現れます。
- 「1230」など 4 桁の数字を変換すると「12時30分」や「12時半」が候補に現れます。
辞書
- Web から構築された辞書をアップデートしました。「カーヴィーダンス」や「コクリコ坂から」など、新しく登場したものを中心に多くの単語が登録されています。
- 辞書ツールを立ち上げることなく、単語登録が簡単に行える単語登録ダイアログを追加しました。また、キー割り当てが可能なコマンドに、「プロパティを起動」「辞書ツールを起動」「単語登録を起動」を追加しました。
- ユーザー辞書の品詞に、「抑制単語」、「サジェストのみ」、「短縮よみ」を追加しました。
- 「抑制単語」として登録された単語は、変換候補に現れなくなります。
- 「サジェストのみ」として登録された単語は、サジェストにのみ現れます。
- 「短縮よみ」として登録された単語は、単独で入力されたときのみに候補に表示されます。例えば、「六本木ヒルズ森タワー」を読み「じゅうしょ」で単語登録した場合、入力文字が「じゅうしょ」だけの場合に変換すると「六本木ヒルズ森タワー」が変換候補に出てきます
- 辞書ツールで複数エントリの品詞やコメントを一括して修正できる機能を追加しました。
- 「もしかして」機能、郵便番号辞書、カタカナ英語辞書の有効/無効を選択できるようになりました。
文字パレット/手書き文字認識
文字パレットと手書き文字認識機能が追加されました。Windows版では「言語バー上のスパナアイコン」から、Mac 版では「アプリケーション>Google 日本語入力」フォルダから起動できます。結果はクリップボードに送られます。
不具合修正
- 入力履歴にないサジェストが現れる問題を修正しました。
- 「[半]」・「[全]」の注記が実際の候補と一致しないことがある問題を修正しました。
- 開発版バージョン 1.1.758.10x より導入された西暦から年号への変換機能において、一部変換が正しく行われない不具合を修正しました。
Windows 版の変更点
- Windows 7 のジャンプリスト機能に対応しました。Google 日本語入力のプロパティや辞書ツールがタスクバーに表示されているときに、ジャンプリストから他の機能を呼び出すことができます。
- 多段計算機能が追加されました。計算機機能を用いて、「3*2=」を入力して「6」に変換し、続けて「*4=」を入力して変換することで「24」が変換結果に表示されます。
- 入力中の文字が複数の行にまたがるとき、サジェストウィンドウが入力中の文章を隠さないようにしました。
- 一部のアプリケーションと Windows Vista/7 環境の組み合わせで、入力中の文字が表示されなくなる問題を修正しました。
- レジストリの HKLM\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Keyboard Layouts 以下に、本来とは異なるフォーマットのキーが存在する場合、Google 日本語入力のインストールに失敗する問題を修正しました。
- 入力中の文字がサロゲートペアを含む場合に、カーソルと候補ウィンドウの表示位置がずれる問題を修正しました。
- VK_PACKET を部分的にサポートしました。現時点での動作は、MS-IME と完全に同じではありません。
Mac 版の変更点
確定履歴のデータの保護について、キーチェーンの利用を廃止しました。このため、既存の確定履歴からのサジェストが失われます。データを復帰させたい場合は、「アプリケーション>Google 日本語入力」フォルダ内の「確定履歴データの移行ツール」を利用してください。
既知の不具合
キー設定を「カスタム」に変更している場合は、キー操作による単語登録ダイアログの起動や、再変換や確定取り消し機能などの新しい機能は自動では追加されません。手動で追加していただくようお願いします。
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