Android のマイナンバーカード：現在できること、これからできるようになること

Google は、日本政府との緊密な連携のもと、2023 年 5 月にマイナンバーカードの「Android スマホ用電子証明書搭載サービス」に対応しました。この取り組みをさらに一歩進め、2026 年秋頃をめどに、「Android のマイナンバーカード」の提供開始を予定しています。これにより、ユーザーのみなさまは、日常生活のより多くの場面で本人確認と年齢確認が簡単にできるようになります。

マイナンバーカードの機能を Android で完結

Android では、これまでも対応スマートフォンに電子証明書を登録することで、マイナポータルへのログインやオンライン申請などを一台でスムーズに行うことができました。そして本日から、対応する医療機関や薬局で電子証明書を登録済みの Android スマートフォンをマイナ保険証として順次利用できるようになります。スマートフォンで保険資格の確認ができるため、物理的なカードを探す手間や、忘れる心配がありません。ご利用方法や事前設定の詳細をご確認ください。

これらに加え、2026 年秋頃からは Google ウォレット にマイナンバーカードを追加し、対応する Android スマートフォン上で身分証明書として提示できるようになる予定です。これにより、現在使える電子証明書の利用シーンに加えて、金融機関の口座開設や携帯電話の契約、オンラインや店舗での年齢確認といった、様々な場面での本人確認がより簡単かつ安全になります。本機能は、プライバシーとセキュリティを最優先に設計しており、Android の強力なセキュリティ基盤の保護に加え、自身についてどのデータを開示するか否かをユーザー自身が確認および管理できます。

日本のデジタル ID の未来を、社会と共に創造する

すべての人々にデジタル ID を届けるためには、行政、民間企業、開発者のみなさまの協力が不可欠です。Googleは、オープンなプラットフォームとツールを提供し、みなさまと共に、より安全なデジタルエコシステムの構築を目指します。

• 相互運用可能なソリューション：Google の ID ソリューションは国際標準規格（ISO 18013-5など）に準拠しています。これにより、お使いのデバイスや場所、国を問わず、ID を提示するための標準的な方法が提供され、高い相互運用性を実現します。
• セキュリティとプライバシー保護：デジタル ID は常に機密性が保たれ、安全に管理される必要があります。Googleは、プライバシーを保護しながらデジタル ID を安全に保管・利用するためのオープンなプラットフォームを提供しています。Android のストレージ領域でハードウェアによる高度なセキュリティを可能にする技術や、詳細な情報を開示せずとも匿名で年齢確認などが可能なプライバシー保護技術「ゼロ知識証明（ZKP）」のライブラリーなどを提供し、安全なデジタルエコシステムの構築に貢献します。これらのソリューションは、開発者のみなさまがご自身のサービスを強化するためにもご活用いただけます。

デジタル ID は、利便性が高いだけでなく、プライバシーを保護し、人々が自身の情報をより安全かつ適切に管理できるようにするツールです。ID のデジタル化に関して先進的な取り組みをされているデジタル庁が掲げる「誰一人取り残されないデジタル化」に、オープンなプラットフォームである Android を通じて貢献できることを嬉しく思います。