Google Pixel の夜景モードで暗い場所を明るく撮影
Google Pixel のカメラは、最高の瞬間を簡単に捉えることができます。HDR+、ポートレートモード、トップショット、超解像ズームなどの機能を搭載し、コンピュテーショナルフォトグラフィや機械学習の利用により、シャッターボタンを押すだけで美しく、クリエティブで、プロフェッショナルな写真を撮影できます。
カメラに収めたい最高の瞬間が常に明るく照らされているとは限りません。そこで Google は、暗い場所でフラッシュや三脚がなくても鮮やかで精細な写真を撮影できる Google Pixel カメラの新機能「夜景モード」を開発しました。夜景モードは、今後数日以内に Google Pixel スマートフォンの前面および背面カメラで使用できるようになります。
iPhone XS の SmartHDR (左)、Google Pixel 3 の夜景モード (右)
夜景の撮影が難しい理由
写真撮影において重要な役割を担うのが光です。周囲が暗くなると、カメラが光を取り込むのに時間がかかるため、光に対する感度が高まり、不要な被写体ブレやノイズが発生したりします。
フラッシュは撮影シーンを明るくするのに役立ちますが、フラッシュの光で目が眩んだり、フラッシュが使用できない場面もあります。また、近くの被写体を明るく照らすことはできますが、風景や遠景では効果を発揮するのが困難です。
三脚はカメラを安定させることでより多くの光を取り込める便利なツールです。しかし、常に持ち歩くのはなかなか難しいかもしれません。また、より多くの光を取り込もうとするため、動く被写体を撮影する際に不要な被写体ブレが発生してしまうことがあります。
夜景モードの仕組み
Google Pixel の夜景モードは、端末を手に持って、あるいは安定した場所に置いての撮影など、常に周囲の環境に適応します。シャッターボタンを押す直前に、自然に発生している手ぶれと撮影シーンの動きの度合を測定します。端末が安定していて撮影対象が静止している場合、ノイズを最小限に抑えるために光を取り込む時間を長くします。端末が動いている場合や、撮影対象が動いている場合には、露出の時間を短くすることで光の取り込みを少なくし、被写体ブレを最小限に抑えます。
撮影: Narayan Hegde (Google Pixel 3 で夜景モードを使用)
撮影中に被写体が動いてしまっても、動きによる撮影の失敗を防ぐサポートをします。夜景モードの撮影では、1 枚の明るいぼやけた写真を撮るのではなく、暗いながらも鮮明な写真を複数連写することにより一定の量の光を捉えます。連写した写真を合成することで、被写体ブレを防ぎながら写真を明るくし、クリアで鮮明な写真を撮影します。
夜景モードは一定の手ぶれや被写体の動きに対応します。暗いながらも鮮明な写真から複数用いて 1 枚の明るい写真を合成します。
夜景モードは、夜のさまざまな照明条件に適応して、リアルな写真を撮影できるように設計されています。機械学習によって写真の色バランスを調整することにより、夜でも自然な色を再現できます。
夜景モードは、機械学習で色のバランスを調整しています。
暗い場所でも鮮やかで鮮明な写真を撮影する夜景モードの技術詳細については、Google AI ブログをご覧ください。
夜景モードの使い方
暗い場所で写真を撮影する際に夜景モードの使用が提案されます。使用するには、提案された「夜景モード」のアイコンをタップするか、カメラにある「その他」をタップして「夜景モード」をお選びください。シャッターボタンをタップした後は、撮影を終了するまで端末を動かさないようにしてください。
写真撮影で夜景モードを使う際のコツをいくつかご紹介します。
- カメラをしっかり持ってください。可能であれば安定した表面などを利用してください。
- 人物の写真を撮る場合は、シャッターボタンを押す前後に数秒間静止してもらいましょう。
- 極端に暗い状況で撮影する場合は、明るい範囲をタップしてカメラの焦点を合わせるようにしてください。
- カメラのレンズが清潔なことを確認してください。指紋などにより写真がぼやけることがあります。
- 明るい光源にカメラを向けるのは避けてください。不要な反射を引き起こす可能性があります。
夜景モードは、数日以内に提供される Google カメラアプリのアップデートで追加されます。是非「#teampixel」と「#nightsight」のハッシュタグと一緒に写真を共有してください。夜景モードで撮影した写真は、こちらの Google フォトの共有アルバムからご覧いただけます。