メインページに戻る
Japan Blog

日本法人からのお知らせ

日本国際賞をいただきました。



2008 年 4 月 23 日( 水 )は、私にとって、生涯忘れられない日になりました。この日、ボブ ( ロバート E. カーン博士 ) と私は、遺伝医学の分野で指導的な役割を果たしたアメリカのビクター マキューズィック博士とともに、権威ある日本国際賞をいただきました。

国立劇場で行われた授賞式のステージを示す画像。

国立劇場で行われた授賞式
(C) THE SCIENCE AND TECHNOLOGY FOUNDATION OF JAPAN

ボブと私が 1970 年代にインターネット構造と通信プロトコルの研究をしていた頃、30 年後に東京の国立劇場で、多くの政府関係者、科学及び学術関係者のみなさまや、さらには、日本の天皇、皇后両陛下と同じステージ上に立つことになるなど、まったく想像すらしていませんでした。私たちが TCP とインターネット構造についての設計を開始した当初は、これが、世間に評価されることを望んだわけでもなく、また将来このように高く評価される可能性にさえ気づいていませんでした。

授賞式は、たいへん洗練され、格式があり、伝統的なものでした。もちろん私たちも、普段世界中の Google のオフィスで見なれているカジュアルな服装ではなく、ブラックタイで正装しました。会場では、公式の認証式と賞を祝う記念楯の授与式に加えて、伝統的な日本及び西洋の古典音楽の演奏や、多くの方々のスピーチが行われました。

記念楯を授与された方の画像。

記念楯を授与される

(C) THE SCIENCE AND TECHNOLOGY FOUNDATION OF JAPAN

授賞式のあとの晩餐会では、たいへん光栄なことに私は、天皇陛下の右に、私の妻シグリド( Sigrid ) は左に座ることができました。陛下には、ある地域におけるハゼ(淡水と塩水に住む種類)の分類学に関するご自身の研究について非凡なお話をしていただきました。明仁天皇陛下は 1992 年 10 月のサイエンス マガジンに発表された日本における科学研究の歴史を始めとした多数の論文を執筆されています。私たちは、天皇陛下が研究された表現形態学的分類と、秋篠の宮さまが熱心に研究されている、最近の遺伝子型的分類との違いについて議論しました。

美智子皇后陛下は天皇陛下と同様に探究心が旺盛で、活気にあふれていらっしゃいました。また、両陛下は私( 私は少し耳が不自由で、補聴器を2つ使用している )や妻 ( 2 つの人工内耳を持っている ) のように、障害を持つ人たちにも、高い関心を持っておられました。私たちは様々な事柄について広範囲に話しましたが、その中でも特に日本の高齢化問題、日本の労働力を増やす必要性、及びグローバルな温暖化の影響などについては、熱心にお話しをいただきました。私は、このような高貴な地位にある方々が、広範囲なしかも深い科学的興味を持っておられるとは想像もしておりませんでした。そして、最も高貴な方々が、科学と人間性に対する深い認識を持っておられる日本は、幸せな国だと感じました。

晩餐会の参加者の様子を示す画像。

晩餐会にて
(C) THE SCIENCE AND TECHNOLOGY FOUNDATION OF JAPAN

もしあなたが、コンピュータ サイエンスに関するキャリアの追求に疑問を感じたならば、ぜひ私たちが体験したような、政府、学会、及び産業界の並々ならぬ方々と出会うことができる「日本国際賞」という機会について考えてみてください。 24 日の朝、私たちは、福田康夫首相とお会いしましたが、彼もまた科学、技術及び社会への並々ならぬ興味と思慮深さを示されました。今回私たちが出席したパーティは、すべて素晴らしいものでした。多数の各国外交官の方々から歓迎していただいた夜のアメリカ大使館でのパーティにも感激しました。

最後に、国際科学技術財団に多大な感謝の意を表するとともに、科学技術が国際的に重要であることを世に知らしめるために尽力されたスタッフの方々を、心から称賛し、御礼申し上げます。

Google もまた、インターネットとそのアプリケーションの発展に果たしている自分たちの役割に誇りを持っています。Google のサービスは世界中のユーザーに高く評価され、私はその Google チームの一員であることを誇りに思っています。
本当にありがとうございました。

Vinton G. Cerf

※Google Japan ( 注 1 ) : この原稿は、Vinton 自ら書いた原稿を、Google Japan で日本語にしました。

※Google Japan ( 注 2 ) : 模様は、動画投稿共有サイトYouTube に、開設された財団法人国際科学技術財団公式チャンネル「Japan Prize」にて、後日公開される予定です。公開は、YouTube Japan 公式 Blog にてお知らせします。