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AI

Google 翻訳が進化しました。



数言語への対応で始まった Google 翻訳は、この 10 年で対応言語を 103 ヶ国語に拡大、当初、統計モデルを使用した統計的な機械翻訳の先駆けとして登場しました。 見知らぬ人同士を結びつけたり恋のキューピッド? になったり、言葉の壁を超えて 友情を育む お手伝いをしてきた Google 翻訳は、ニューラルネットに基づく機械翻訳 (Neural Machine Translation) の導入で、さらに進化しました。

ニューラルネットを活用した機械翻訳は、数年ほど前から素晴らしい研究成果を生み出しており、 9 月 には Google の研究者がこの手法の発表を行いました。今回、採用した新しいシステムでは、文章をパーツごとに翻訳するのではなく、ひとつの文として扱います。文のコンテキストを把握することで、より正確な訳語の候補を見つけることができるようになり、その後、言葉の順番を変え調整することで、文法により正しく、人の言葉に近い翻訳が出来るようになります。ニューラルネットに基づく機械翻訳は、システム上にエンドツーエンドで学習し続けるシステムを構築しています。お使いいただくことで、よりよい、より自然な翻訳が出来るようになっていきます。

本日、この新システムを英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、ポルトガル語、中国語、日本語、韓国語、トルコ語の計 8 言語を対象に提供開始します。この 8 言語は、世界中の人口の約 1/3 が話す言語に相当し、Google 翻訳で利用される 35%以上のクエリに対応しています。新しい Google 翻訳は、Google 翻訳アプリ( Android / iOS )、 検索ウェブサイト でお試しください。

Google 翻訳アプリで日本語から英語の翻訳を示しています。

また、Google のパブリッククラウドサービスである Google Cloud Platform では、誰でも簡単に機械学習技術を使用できるようにする機械学習 API を提供していますが、本日より、 Google Cloud Translation API で、すべての企業や開発者の皆さんがニューラルネットに基づく機械翻訳システムを利用できるようになりました。

今回のアップデートは、過去 10 年の開発の歴史を振り返っても、それを大きく上回る飛躍的な前進だと自負しています。その一方で、より良い機械翻訳への道のりは、まだ遠いことも事実です。Google では今後も製品の改善に努めると共に、この新しいシステムを Google 翻訳がすでに対応している 103 ヶ国語すべてに展開していきたいと考えています。

また、Google 翻訳は今後も、言葉を愛する世界中のマルチリンガルユーザーが集まる Google 翻訳コミュニティー にお寄せいただくフィードバックを活用してまいります。ぜひ、多くの皆さんのご参加、お待ちしています。新しい Google 翻訳、ぜひお試しください。