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囲碁の神秘を求めて ーー Future of Go Summit 開催

中国の伝統的な建築のシルエットを示す設計図のようなイラスト画像。

DeepMind 開発のアルファ碁が世界のトップ棋士である 李世ドル氏と対戦し 、勝利を収めたのは、ちょうど昨年の春でした。人工知能研究におけるブレイクスルーを目の当たりにしたわけですが、それが 3000 年の歴史を持つ囲碁という美しいゲームや囲碁を愛する世界中の棋士にどんな影響を及ぼすかまでは、予想だにできませんでした。

囲碁の魅力低下を引き起こすのではないかという当初の心配を他所に、AI の登場は人間の棋士たちがよりクリエイティブに、そして強くなることに一役買っています。多くのプロやアマチュア棋士が、アルファ碁の棋譜を詳細に研究し、そこから新たな知見を得て、戦略を編み出していることに、私たちは畏敬の念を抱いています。(関連するブログポストは こちら でご覧いただけます)

「アルファ碁の対局は、どんな手も可能だということに気づかせてくれました。今では、誰もがこれまでに試したことのない手を打つことに夢中です。」 (周睿羊 九段)

しかし、トップ棋士と AI の競演から学べることは、まだ残っていそうです。その可能性を追求するために、この度、囲碁の発祥地である中国において、5 日間に渡る囲碁と人工知能の祭典を開催します。

Future of Go Summit を紹介する動画。
10:25

中国囲碁連盟および中国政府と協力のもと、5 月 23 日〜 27 日の 5 日間にわたり、世界で最も美しい水の都のひとつである烏鎮で「Future of Go Summit」を開催します。本サミットには、中国のトップ棋士に加え、Google および中国の人工知能研究のエキスパートが参加します。もちろん、アルファ碁と中国のトップ棋士の対局も予定されています。

<ペア対局> アルファ碁とペアを組んだ中国のプロ棋士同士が対局します。「共に学ぶ」というコンセプトのもと、棋士とアルファ碁が交互に手を打ちます。
<チーム対局> アルファ碁が中国のトッププロ棋士 5 人のチームを相手に対局します。棋士たちが力を合わせて、アルファ碁の創造性と順応性を試します。
<柯潔 対 アルファ碁> 大会の目玉として、アルファ碁が世界最強の棋士である柯潔と伝統的な全 3 局の 1 対 1 対局に挑みます。アルファ碁の能力の限界が試される対局になるでしょう。

北京市内で聶衛平が主催する囲碁道場を訪問した Google CEO スンダー ピチャイの画像。

柯潔氏は、優れた読みと揺るぎない自信に加え、大胆さと繊細さを直感的に使い分けるバランスの取れた対局スタイルで知られています。昨年、撮影されたこの写真では、北京市内で聶衛平が主催する囲碁道場を訪問した Google CEO スンダー ピチャイに、柯潔氏 (一番右) 、聶衛平氏 (柯潔氏の左)、樊麾氏 (右から 3 番目)、古力氏 (一番左) が、囲碁の美を説明しています。

対局の合間には、「Future of AI」と題した討論会の開催を予定しています。この分野において中国を代表するエキスパートたちと共に、アルファ碁が長い歴史を持つゲームにもたらした新たな知見を分析し、その背後にあるテクノロジー(機械学習や人工知能)がいかにして、世界的な課題解決にチャレンジできるかを検討します。

アルファ碁の背景にある機械学習の手法の一部は、 データセンターでの省エネ に活用されています。もっと広く機械学習の技術は、 医療関連の研究 等で利用されています。皆さんに毎日お使いいただいている Google 製品の多くにおいても、機械学習は欠かせない技術です。(たとえば Google フォトで無数の写真の中から雪だるまの写真を瞬時に探しだせるようになったのも、Google 翻訳が過去 10 年の改善を一瞬にして上回る品質向上を遂げたのも、機械学習の力によるものです。)

私たちは、この「 Future of Go Summit 」が、囲碁の世界と、碁盤を超えた世界においても、問題を解くための示唆を与えてくれるものになることを、心から期待しています。