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Japan Blog

地図を作る、終わりのない冒険



Google はこの7 年間、精密で使いやすい、地球全体を映した地図を作ることに力を注いできました。

たとえば、一部の情報しかないために、高速道路を降りた瞬間に、または国境をまたいだとたんに、画面が真っ白になってあなたを見捨てるようでは、それは地図とは呼べません。これまで、Google は公的および商用のデータソースをはじめ、ユーザーからの情報提供や衛星写真・航空写真やストリートビューの画像、Google 独自のアルゴリズム、そして地道な努力を重ね、世界全体の基礎となる地図(ベースマップ)の作成に取り組んできました。

目の高さで世界を探検することができるストリートビューは、もっとも地上に近いところで見られるGoogle の地図サービスの一つですが、本日、その仲間に「トレッカー」という新しい撮影機材が加わりました。これまでストリートビューは、自動車や三輪車、電車やスノーモービルにカメラを搭載し、世界中の街や遺跡、素晴らしい場所を撮影・公開してきました。新しいトレッカーは、これまでこれらの撮影機材では入れず、徒歩でしかアクセスできないような、例えばグランド・キャニオンや富士山のような場所も撮影できるようになります。現在、Google ではトレッカーを使用した撮影を北米を中心に行なっており、今年中にはストリートビューの画像としてご覧いただけるようにしたいと思っています。

トレッカーを持ちながらスキーをしようとする方の様子を示す画像。

エンジニアディレクター ルーク ヴィンセントがトレッカーで試験撮影

また、地図作りにおいて大事な要素は使いやすさです。Google マップが登場する 2005 年以前のオンラインマップがどんなだったか、覚えている方はいるでしょうか? 想像もできないかもしれませんが、この数年間の間に、ドラッグしてスムーズに地図を動かすことができたり、住所や地名、お店の名前を入力するだけで検索できたり、地図の上でルート案内や乗換案内ができたり、お店のクチコミにいたるまで、生活に欠かせない豊かな情報を、デバイスに関係なく引き出すことができるようになりました。現在、Google マップは、およそ、その半分がモバイルの利用で占められています。

モバイルでの利用が増えるにつれ、最近では、多くの方からオフラインでもモバイル Google マップを使いたいというリクエストを頂くようになりました。その声にお応えすべく、Google では、北米やヨーロッパ、アフリカなどの100以上の国について、地図をオフラインでも使えるようにしていきます。日本のユーザーの皆さんも、海外旅行に行かれる時などに、事前に地図をダウンロードすることができるようになります。本機能は、次回のモバイル Google マップのアップデートにあわせて、提供を開始する予定です。

世界を 3 次元で捉える技術は、網羅的で、精密で、かつ使いやすい地図を作り上げていくために欠かせません。Google では、2006 年からGoogle Earth に 3D のビルを ” 建て ” てきましたが、今回、Google では、よりリアルに「地球を映す」ために、新しい 3D モデリング技術を導入します。これは、45度の角度から撮影した航空写真と進化した画像レンダリングの技術を用い、自動的に都市全体を 3D として自動的に再現できるもので、北米の都市を中心に、新しい3D モデルの街がGoogle Earth に登場します。

これらの新しい3D で再現されたと都市は、6月末頃から、Android とiOS 対応のGoogle Earth アプリでお使いいただくことができるようになる予定です。どうぞご期待ください。

Google Earth の3D モデルの街の機能について動画。
10:25

私は人生のほとんどを地図をつくる技術の開発に費やしてきました。地図業界は、私が想像していた以上に早いペースで進化をとげてきましたし、おそらくここからも、この進化はさらに加速度をあげて進んでいくと確信しています。完璧な地図を作ることは大きなチャレンジですが、数年後には、今日よりもずっと素晴らしい体験を皆さんにお届けできると信じています。