東北海からのストリートビューを公開します
今年 6 月に開始した 「海からのストリートビュープロジェクト」。Google では、夏から秋にかけて撮影した美しい三陸海岸の景観をとらえたストリートビューを本日公開します。
このプロジェクトは、2011 年の東日本大震災で地震・津波の大きな被害を受けた地域をストリートビューで撮影、その被災の様子をパノラマ画像で記録する「東日本大震災デジタルアーカイブプロジェクト」の一環として行っているものです。これまでの陸からのストリートビューに、新たに海からの視点を加え、三陸の景観を記録していく取り組みです。
今日公開するのは、今年 6 月から 9 月にかけて撮影した、大槌、釜石、大船渡、陸前高田、気仙沼、南三陸、雄勝、塩竈の 8 エリアの画像です。これらの画像は、さまざまな形で現場で復興に取り組んでいるコミュニティの方々や、漁師はじめ地元の方々と協力して撮影しました。撮影機材は、専用のマウントを使って漁船に取付けた「トレッカー」を使用。経験豊富な漁師さんたちが、養殖場や岩礁を避け、可能な限り陸に近づきながら船を操縦し、総撮影距離 400 km を撮影しました。
撮影は、波が高くなる前の早朝から実施。朝 5 時に港に集合し、トレッカーを取付けたものの直後に雨が降出し、その日の撮影を断念することになったり、沖に出てみると思わぬ波の高さに引き返すはめになったりと、陸以上に天候に振り回されました。このような、度重なるスケジュール変更にも関わらず、地元の皆さんのスムーズな連携で乗り切ることができました。
震災直後、陸路が断たれた気仙沼に物資を運ぶ支援船が入港した気仙沼港
土地のかさ上げ用ベルトコンベアと奇跡の一本松も海から見ることができます
日本三景のひとつ、松島の象徴とも言われる仁王島もこんなに近くに
撮影の様子と、撮影に協力して頂いた方の想いをビデオでご覧ください。
海からの景色は、私たちが想像していた以上に美しいものでした。世界三大漁場の一つに数えられる三陸の代表的な漁港の風景もご覧いただくことができます。今回公開した 8 エリアのストリートビューは、こちらの Google マップ ビュー からご覧ください。
普段はなかなか見ることのできない海からの東北、日本の誇る美しい三陸海岸の景観をぜひお楽しみください。