Google マップで車椅子対応の場所を簡単に探せるようになりました
はじめての場所に行く計画を立てたのに、現地に着いてみたら中に入れず、家族と一緒に座ることも、トイレに行くこともできない状況を想像してみてください。これは、私が 2009 年に車椅子利用者になって以来、何度も感じているフラストレーションです。世界中で 1 億 3 千万人いる車椅子利用者と、身体に障害を持つ 436 万人の日本人にとっても、おなじみの経験でしょう。
では今度は、住所を調べるのと同じくらい簡単に、目的地が車椅子に対応しているかどうかを「出発前に知る」ことができたらどうでしょう。Global Accessibility Awareness Day (GAAD) にあわせて、これを実現する新しいマップの機能を随時提供開始します。
この度、Accessible Places(「車椅子対応の場所」)機能を使って、バリアフリー対応状況を検索結果と Google マップでよりわかりやすく表示できるようになりました。「車椅子対応の場所」 を有効にすると、車椅子対応の入り口が車椅子のアイコンで表示され、バリアフリーの座席、トイレ、駐車場があるかどうかを確認できます。また、車椅子対応の入り口がないと確認された場所については、その情報もマップに表示します。
歩行者にも車椅子利用者にもより良いマップを
現在、Google マップには、世界で 1,500 万を超える場所、そして日本では 100 万を超える場所のバリアフリー情報が掲載されています。この 1,500 万という数字は 2017 年からの倍増となり、世界中で 1 億 2,000 万人を超えるローカルガイドおよび、バリアフリー情報の共有の呼びかけに応え、5 億を超えるバリアフリー情報をGoogle マップに提供していただいた方々のおかげです。Google マイビジネスでリスティングにバリアフリー情報を追加するビジネスオーナーの存在も、Google マップや検索で車椅子対応の場所を探すユーザーの助けになっています。
「車椅子対応の場所」 機能により、Google マップでのバリアフリー情報の検索や共有が簡単になります。この情報は、車椅子利用者、ベビーカー利用者、高齢者、配達員など、あらゆる人々の役に立ちます。新型コロナウイルス感染症への注意が必要とされる中、ドラッグストア、食料品店、レストランなどの外で立ち往生してしまうといった状況を避けるためにも、出発前にバリアフリー情報を確認しておくことが重要です。
Google マップで車椅子対応情報を検索して追加する方法
車椅子対応の情報をよりわかりやすく Google マップに表示するには、アプリを最新バージョンに更新し、「設定」で 「ユーザー補助設定」 を選択し、「車椅子対応の場所」 を有効にしてください。この機能は、Android と iOS でご利用いただけます。
Google マップで車椅子対応の場所を有効にするには
Google マップではこれまで数百万の Android ユーザーがバリアフリー情報を共有してきてくれました。来週公開予定のアップデートにより、iOS ユーザーもバリアフリー情報をより簡単に提供できるようになります。できるだけ多くのユーザーに 「車椅子対応の場所」 を有効にしていただき、地域の人々の役に立つバリアフリー情報を提供いただければ幸いです。
人々の活動に支えられる Google マップ
Google はすべての人にとってより便利で役立つマップを作ることに取り組んでいます。本日発表したユーザーがバリアフリーの場所、交通機関の経路、徒歩経路を探せる新機能も、この取り組みにおける大きな節目の一つです。そしてこの成果は、障害を持つ人々が自由に移動できるよう、長年に渡って声を上げ続ける人々の力によって支えられてきました。そうした人々の努力なくして、これほどのバリアフリー情報を Google マップ上で掲載することはできなかったでしょう。
「車椅子対応の場所」の機能は、日本、アメリカ、イギリス、オーストラリアの Google マップのユーザー向けに随時提供開始します。その他の国についても、今後順次展開していく予定です。