AI を活用した Google マップのクチコミなどの信頼維持に向けた取り組み

クチコミ、評価、写真、電話番号など、Google マップには人々と地域のビジネスをつなぐ情報を掲載しています。この情報が有益なものであるよう、Google は長年にわたり、 AI といったテクノロジーや、担当者に対する高度なトレーニングなど、審査体制への投資を継続しています。
本日は、ビジネス プロフィールの情報の信頼を維持するための、最新の取り組みをご紹介します。
Gemini で詐欺を防止
AI は詐欺を防止する上で極めて重要なツールであり、Google は AI を活用し、ユーザーの保護を強化しています。例えば 昨年米国では、悪質な業者のグループが実在する鍵屋になりすまして、ビジネスオーナーが申請していないビジネスプロフィールを乗っ取り、事情を知らない顧客に法外な料金を請求していたことを突き止め、1 万件以上のリスティングを削除しました。また、不正コンテンツの削除に加え、悪質な行為者に対して訴訟を起こし、学習内容を積極的に適用して検出システムを強化しています。
たとえば、Gemini を活用し、不審なプロフィール編集を識別する新しいモデルを開発しています。「Zoe's Coffee House」から「Zoe's Cafe」に名前を変更することは疑わしいものではありませんが、突然「カフェ」から「配管工」にカテゴリが変わるような場合は、不正行為の可能性があります。Gemini は、何が不審であるかを学習し、多くのビジネス カテゴリや言語に適用できます。この新しいモデルにより、今年すでに数千件もの不審な Google ビジネス プロフィールの編集をブロックしています。
不正な 5 つ星評価の防止
誠実な 5 つ星評価は、ユーザーが感謝の気持ちを表す素晴らしい方法ですが、一度も訪れたことのない人々から不正な 5 つ星評価を買い上げてシステムを不正に操作しようとする企業もあります。このような行為は、 Google のポリシーで固く禁止されています。
AI は、このような不正行為をより的確に検出するのに役立ちます。たとえば、クチコミが最初に投稿されてから数か月経った後でも、以前よりも頻繁にクチコミを再検証できるようになり、新たな不正使用のパターンを特定できるようになりました。さらに、特定の状況下で疑わしい 5 つ星評価を削除した場合に、ユーザーに知らせするアラート機能を米国、英国、インドで導入しました。これらの警告は、ある場所が不当なレビュー操作を行っている可能性をユーザーが迅速に把握するのに役立ちます。この機能は今月より順次、日本を含む世界で展開する予定です。

2024 年の進捗
Google は、悪意のある行為者による虚偽のコンテンツを防止し、削除する取り組みを継続して行っています。2024 年は、
- Google の高度な機械学習アルゴリズムにより、 世界でポリシーに違反する 2 億 4,000 万件以上のクチコミをブロックまたは削除しました。その大部分は、実際にマップ上に表示される前に削除されています。
- 検出システムの改善により、7,000 万件を超える Google マップ上の場所に対する編集のポリシー違反をブロックまたは削除しました。また、1,200 万件を超える偽のビジネス プロフィールを削除またはブロックしました。
- Google のポリシーに繰り返し違反した 90 万以上のアカウントの投稿機能の使用を制限しました。
信頼できる情報の提供とユーザーの保護を両立する取り組みの詳細については、今年の透明性レポートをご覧ください。
Google は、ビジネスに関する信頼できる情報を見つけることがいかに重要であるか、そして悪意のある行為者がその信頼をいかに損ねる可能性があるかを認識しています。Google マップのコンテンツの有用性および信頼性を維持するため、今後もさまざまな取り組みと努力を続けてまいります。