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Arts & Culture

原爆の歴史を語り継ぐ - Google 歴史アーカイブ本日公開



Google では、本日、広島平和記念資料館と長崎原爆資料館と協力し、両資料館が所蔵する原爆に関する歴史的資料を「Google 歴史アーカイブ」で公開します。

Google 歴史アーカイブ は、 20 世紀の歴史的瞬間を物語る写真や文書、動画などの様々な資料を所蔵する資料館と協力し、時間や国境に関係なく世界中の方が、これらの重要な史料にアクセスできるようにするプロジェクトです。2012 年 10 月 に欧州を中心に 17 の博物館や資料館と協力し、アンネ フランクD-デイ(ノルマンディー上陸作戦)、アパルトヘイト等をテーマにした 42 のオンライン展示を公開しました。今回、広島平和記念資料館、長崎原爆資料館の展示が加わり、日本の歴史的資料が初めて「Google 歴史アーカイブ」でご覧いただけるようになります。

「Google 歴史アーカイブ」で広島平和記念資料館、長崎原爆資料館の展示を示すページの画像。

さっそく両資料館の展示をご紹介しましょう。

広島平和記念資料館から、全 55 点の写真資料が公開され、「失われた街を偲んで」「 8 月 5 日、最後の日記」「最期の言葉」「ヒロシマ」の 4 つの展示をご覧いただくことができます。原爆投下の前日まで、家の手伝いをしたり、家族との食卓を囲む様子を綴った女子学生の日記や、街の人々に 300 年を超えて愛され原爆で枯れてしまったクスノキの逸話と写真、原子爆弾が引き起こした壊滅的な破壊の様子を今に伝える資料をご覧いただくことができます。

「 8 月 5 日、最後の日記」のページを示す画像。

長崎原爆資料館は、全 177 点の動画(1点)及び写真資料を公開、「長崎原爆 - 都市の破壊」「長崎原爆と浦上天主堂」「長崎原爆と植物」の3 つの展示をご覧いただくことができます。特に、長崎とつながりが深いキリスト教との関係から原爆投下を見つめる「長崎原爆と浦上天主堂」は、見る者により多様な視点を授けてくれます。浦上天主堂が立つ長崎市浦上地区は、17 世紀から 19 世紀までキリスト教信仰の中心地として知られ、原爆投下により 15,000 人の信徒のうち、10,000 人あまりが亡くなったと言われています。

「長崎原爆と浦上天主堂」のページを示す画像。

今回の公開に際し、コメントを頂きました。

広島市長 松井一實 様
無差別に罪もない多くの市民の命を奪い、人々の人生をも一変させ、また、終生にわたり心身を苛み続ける原爆は、非人道兵器の極みであり「絶対悪」です。原爆の地獄を知る被爆者は、その「絶対悪」に挑み続け、平均年齢が78歳を超えた今も、平和への思いを訴え続け、世界の人々がその思いを共有し、進むべき道を正しく選択するよう願っています。私たちは苦しみや悲しみを乗り越えてきた多くの被爆者の願いに応え、核兵器廃絶に取り組むための原動力とならねばなりません。
今回の「 Google 歴史アーカイブ」を通じて、世界の多くの皆さんに被爆者の悲惨な体験や平和への願いを知っていただき、核兵器廃絶への思いを共有していただくことを期待しています。

広島平和記念資料館 館長 志賀賢治 様
1945 年 8 月 6 日 8 時 15 分、広島のまちは一発の原子爆弾により一瞬にして廃虚と化し、多くの人々が体を焼かれ、大量の放射線を浴び、苦しみながら亡くなっていきました。広島平和記念資料館は、被爆から 10 年後に開館して以来、被爆の実相を伝える様々な資料の収集、遺族から寄贈された遺品などの展示を通じて、あの日、広島において何が起きたのかを伝えることにより、核廃絶のメッセージを伝え続けてきました。「 Google 歴史アーカイブ」は、世界中の人に原爆被害の実相を伝えるとともに、もう世界中の誰にも同じ苦しみを味あわせてはならないという被爆者やその遺族の思いを伝える有効な方法と期待しています。当資料館の唯一つの願いは、一日でも早い核兵器廃絶です。

長崎原爆資料館 館長 中村明俊 様
1945 年 8 月 9 日、午前 11 時 2 分、長崎市は一発の原子爆弾で壊滅しました。24 万の市民のうち 15 万人が死傷、生き残った被爆者は現在も放射線による後障害で苦しみ続けています。長崎原爆資料館では、原子爆弾の爆風や熱線、火災などで破壊された街や傷ついた人々の姿などを写した写真をはじめ多くの被爆資料を展示しています。今回、グーグル社の御協力により、「Google 歴史アーカイブ」において、当時の貴重な写真など資料の一部を広く御紹介できることになりました。原子爆弾の凄まじい破壊の惨状を世界の方々に御覧いただき、被爆地長崎市民の核兵器廃絶の願いを御理解いただきますように期待しております。

外務大臣 岸田文雄 様
我が国は唯一の戦争被爆国であり、核兵器使用の惨禍を世代と国境を越えて語り継いでいくことは、我が国の道義的責務であります。今回、「デジタル展示」という新しい手法により、核兵器使用の惨禍の実相を幅広く国内外に伝えていただくことは、我が国の道義的責務に合致するものであり、特に戦争の時代を知らない若者や海外の方など、一人でも多くの方々に核被害の実相・悲惨さを感じ取っていただけることを期待しています。

Google 歴史アーカイブでご覧いただける両資料館の展示は、英語でもご覧いただくことができます。原爆投下から 68 年を迎え、被爆者の方の平均年齢は 79 歳に迫るとも言われています。Google 歴史アーカイブが、未来の世代に、これらの歴史的に重要な資料を大切に継承していく一助となることを、心から願っています。