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Japan Blog

Google Earth 15 周年を祝って

宇宙からの地球撮影の画像。

Google マップが目的地までの行き方を探すためのツールなら、Google Earth は目的地を決めずに探索するためのツールです。Google Earth を通じて、まるで宇宙飛行士のように宇宙から地球を眺めることができます。そして、画面をクリックかタップするだけで、地球のどこにでも数秒で移動できます。一日中 Google Earth で都市、風景、 ストーリー を巡っても、それは世界全体のほんの一部に過ぎません。

公開から 15 年 を経た今も、Google Earth は、誰もが自由にアクセスできる地理画像の収蔵庫として世界最大の規模を誇ります。航空写真、衛星画像、3D の地形図、地理データ、ストリートビューを組み合わせ、世界探索を可能にしています。とはいえ、Google Earth は、3D デジタル地球儀以上の意味を持っています。基盤となるテクノロジーにより、地図の作成が民主化され、誰でも世界をよりよく理解できるようになり、さらに世界にポジティブな変化を起こすための行動を起こすこともできるようになりました。

長い年月を Google Earth と共に歩んできた数十億のユーザーの中から、インスピレーションを生んだ 15 のストーリーをご紹介します。

1. 自然災害への対応: Google Earth のリリースからわずか 2 か月後、Google は人々が Google Earth を休暇の計画だけに使っていないことに気付きました。2005 年 8 月にハリケーン カトリーナが、メキシコ湾岸を襲った時に、救急活動を支援し、ハリケーンの影響を把握しやすくするため、Google Earth チームは直ちにアメリカ海洋大気庁 (NOAA) と協力し、現場の緊急対応要員が 最新の画像 を利用できるようにしました。

自然災害の影響を把握しやすくするGIF。

2. バーチャル フィールドトリップ: 2006 年、元英語教師のジェローム バーグは、Google Earth を使って広く知られた物語のキャラクターの旅をたどるツアー 「Lit Trips」 を作りました。現在、このプロジェクトでは、教員とあらゆる学年の生徒に向けた 80 以上の Lit Trips が公開されています。各ツアーには、子どもたちの想像力を広げる様々なトピック、授業で活用できる教材、楽しいアクティビティなどが含まれています。

Lit Trips プロジェクトを紹介する画像。

3. 文化の保護: スルイ族の首長であるアルミットは、生まれてはじめて訪れたインターネットカフェで Google Earth に触れたとき、民族の伝統を守るツールとしての Google Earth の可能性に気づきました。2007 年、アルミットは先住民族の首長として、ブラジルのアマゾンから数千キロ離れた Google 本社を訪れ、自身のコミュニティに Google Earth の トレーニング を提供して欲しいと Google に求めました。以来、スルイ族の人々は、Google Earth を使って カルチャー マップ を作成し、数百を超える熱帯雨林の重要な文化遺産を記録に残しています。

文化の保護活動を説明する動画。
10:25

4. 動物の行動を理解: 2008 年、ドイツとチェコの研究者は、Google Earth を使って 6 大陸の 308 の牧草地に生息する 8,510 頭の家畜を観察しました。これらの画像は、特定の種の牛や鹿が、放牧中や休憩中に磁極に沿って整列するという 驚くべき発見 をもたらしました。

牧草地にいる家畜を観察するときの画像。

5. 家族との再会: 5 歳のときに迷子になって家族と離別した サルー ブライアリーは、児童養護施設に引き取られた後、オーストラリアで養子に迎え入れられました。成人し、自らの出生に興味を持ったサルーは、 Google Earth の衛星画像を使って 生まれ育ったインドの実家を根気強く探し出し、25 年の月日を経て 2011 年に実の母親との再会を果たします。Google Earth でこの ストーリー を巡ってみましょう。

家族と再会ストーリーの動画。
10:25

6. 戦争の影響を受けたコミュニティの支援: 世界で最長の歴史と最大の規模、そして実績をもつ人道的地雷除去組織である ヘイロー トラスト は、地雷原調査 (地雷のある場所を特定してマッピングする作業) に Google Earth を活用 しています。ヘイロー トラストは、世界 26 の国と地域で 180 万個の地雷、1190 万個のその他の爆発物の残骸、5720 万個の小型武器弾薬を処理してきました。

地雷原調査を行っていることの画像。

7. 密猟者からゾウを守る: 象牙を狙う密猟者からゾウを守るため、 Save the Elephants は革新的なゾウの追跡システムを構築しました。2009 年以来、数百頭のゾウに衛星測位機能が付いた首輪を取り付けることで、Google Earth を使用してリアルタイムで動きを追跡できるようになりました。 レワ自然保護区 のレンジャーを含むパートナー組織は、ケニアの保護区と私有放牧地全体で密猟者との戦いに Google Earth を活用しています。

ゾウを守る活動の動画。
10:25

8. 未知なる森を発見: ジュリアン ベイリス博士は、Google Earth を活用してアフリカ高地の熱帯雨林を探索しています。Google Earth の誕生当時から、ベイリス博士は Google Earth でモザンビーク北部を計画的に巡り、衛星画像をスキャンしています。ある日、博士は山頂に熱帯雨林のように見えるものを発見します。そのバーチャルな発見は、 リコ山の頂上 に手つかずの熱帯雨林の生態系が発見される 2018 年の探検調査へと繋がりました。

森を発見したGoogle Earth 画面の画像。

9. 農村で学ぶ子供たちを支援: インドの識字率向上プロジェクトで働くパドマジャ サシヤムーシーや関係者は、Google Earth を活用して、 農村部の教室向けのインタラクティブ コンテンツ を作成し、インド全体で74 万 5,000 人の生徒の識字率を向上に貢献しています。彼女は次のように話します。「新しいツールとメディア コンテンツを取り入れたことで、歴史と地理に臨場感が生まれ、生徒たちの想像力を刺激できるようになりました。このプロジェクトは生徒の視野を広げることにつながります。教科書に書かれた内容を教えるだけでなく、好奇心を育て、学習の楽しさを伝えることができます。これは一生の財産です。」

教室向けツールとして使用する時の画像。

10. ポジティブな環境変化を引き起こす: HAkA は Google Earth を活用して、オランウータン、サイ、ゾウ、トラが野生で共存する地球最後の場所「ルセル エコシステム」への 脅威を示し ました。この Google Earth ツアーは、主要な利害関係者の意識を高め、地域に前向きな変化をもたらしました。

環境変化を引き起こすための活用を紹介する画像。

11. 地球をもっと好きになる: Google Earth VR を使えば、新しい視点から地球を眺めることができます。概観効果 ( Overview Effect ) や、遠く離れた場所への旅など、多くのユーザーがこれまで味わったことのない体験を目一杯楽しんでいます。

概観効果の機能を紹介するGIF。

12. 世界の言語の多様性を祝う: 2019 年、Tania Haerekiterā Tapueluelu Wolfgramm (マオリでトンガ人の女性) が太平洋を旅し、Google Earth のために 10 人の先住民族言語の話者に会い、インタビューを記録しました。このプロジェクトには、2019 年国際先住民族言語年を祝って、 世界中から 50 の先住民言語話者 が参加しています。

先住民族言語のプロジェクトを紹介する画像。

13. 架空の大泥棒を捕まえる: 2019 年には、世界中のユーザーがカルメン サンディエゴと V.I.L.E. 工作員を追い、Google Earth で 3 つの事件 の謎に挑みました。

2019年の謎解きゲームの画面の画像。

14. より説得力のある報道を伝える: ジャーナリストは、より魅力的な記事を執筆するために、Google Earth の豊富な画像を活用しています。たとえば、 Vox Video は、Google Earth Studio を使用して、イベント・ホライズン・テレスコープが 5400 万年前の光子を捉え、初めてブラックホールの撮影に成功した様子を報道しました。

ブラックホール撮影が成功したことについての動画。
10:25

15. 新型コロナウイルス感染症対策期間中の帰省: 新型コロナウイルス対策期間中の今年のゴールデンウィーク、帰省することができない人々のために、盛岡市をテーマに繋がる コミュニティリトルもりおかGoogle Earth の帰省ツアー を公開しました。これにより、バーチャルで新幹線に乗って盛岡駅まで行き、市内で愛されている場所を訪れることが可能になりました。

感染症対策期間中の帰省を調べられる機能の画像。

これまでの旅を私たちと共に歩んできてくれたユーザーの皆さんに、心より感謝いたします。Google Earth が、これからも好奇心を刺激し続け、この美しい惑星、そしてそこに暮らす全ての存在を大切に思う気持ちを育む助けになることを願っています。次の 15 年でまたどんなことが起こるのか、私たちも楽しみにしています!

Posted by Rebecca Moore, Director, Google Earth, Earth Engine Outreach